里人 No.15 パー子さん・ルーンさん一家

里山で暮らす
マレーシア人と日本人夫婦の4人家族

パー子さん・ルーンさん一家
金太朗くん・小梅ちゃん

ピンクの車にピンクのカバン、写真撮影にはチャイナドレス
という出で立ちでやってきたパー子さんは南部町出身
そしてマレーシア出身のルーンさん
国際結婚を経て、いま里山で生きるマレーシア人と日本人夫婦

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出会いと結婚 マレーシアから南部町へ

2人の出会いはアイルランドだったそうだ。

パー子さんは、もともと海外旅行が好きで、当時通っていた英語教室の先生から勧められ、アイルランドのワーキングホリデーに応募した。

そして少ない枠の中に見事選ばれ、3年間アイルランドへ行くことになった。

ルーンさんは父親の病気の治療費を貯めるため、アイルランドに出稼ぎに出ていたそうだ。

そんな2人はたまたま同じ時期にアイルランドに滞在し、同じレストランで働いていたことが出会いのきっかけだった。

交際をスタートさせた2人は、それから2年後結婚することに。
結婚を機にルーンさんの故郷であるマレーシアへと移住した。

多民族が暮らしているマレーシアでの生活は、毎日が新鮮で刺激的であったが、当時のマレーシアは治安が悪く、特に子どもの誘拐が多発していたそうだ。

子どもが生まれたパー子さんにとってそういった環境は安心できるものではなく、ルーンさんとの話し合いの結果、2018年に家族で日本へ帰ることにした。

日本に帰ってからは、パー子さんの実家に住み始めた。

静かで自然が美しく、住み慣れた南部町の生活はパー子さんにとって居心地がいい。
しかし、今度は逆にマレーシアで生まれ育ったルーンさんにとっては文化の違いに戸惑うこともともしばしば。

「マレーシアでは、夜中や明け方まで友達や家族で飲茶(ヤムチャ)をしに行く習慣がある。日本はみんな寝るのが早いし、お店は閉まるのが早すぎる。」

ルーンさんは冗談混じりに少し不満げな表情で語った。

「いい意味で、マレーシアの人たちは後先のことを考えず、〝今〟を生きているのかもね。ルーンも毎日、純粋に〝今〟を生きているからすごい。」

パー子さんはそう話す。

 

今の生きがい

今2人は何を思って生きているのだろう。

「毎日、今を精一杯生きることしか考えていない。一緒に働いているおばちゃん達がとても優しい。」

そう話すルーンさんの夢は、子ども達がノーマルにハッピーであること。他に難しいことはあれこれ考えないのだそうだ。

「子どもが人に迷惑をかけずに幸せに生きてくれればいいな。そして自分自身もこの成長を通して進化し続けたい。」

そう話すパー子さんは、子どもの成長を楽しみにしつつ、里山で仲間たちとヨガをすることも夢だそうだ。

子どもたちの成長を生きがいに毎日を一生懸命生きながら、今を楽しんでいる2人の生き様は純粋でとても清々しく映った。

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