里人 No.14 山田 榮さん・康子さん
めだかに魅せられた
生き物大好き仲良し夫婦
山田 榮さん・康子さん
南部町の奥絹屋という集落でめだかを育て
イベント等でめだかすくいを出したりもする
『めだかの家』のお2人
実はめだか以外にも烏骨鶏やおたまじゃくし
時にはエビやカメなど様々な生き物に出会える場所
メダカの家
まず、気になるのが「どうして南部町でメダカ屋を始めたのだろう?」ということだ。
早速聞いてみようと思ったが、先にめだかの飼育⼩屋へ案内されてメダカを⾒せていただいた。
…すごい。飼育⼩屋の中にはたくさんの種類のめだかたちがいた。
「改良めだかは繊細で管理が難しい。」
そう語るのは、めだかの家を始めて3年になる榮さん。
飼育⼩屋のめだかは過保護なので⽔質と温度の調整が難しい。
特に⽣まれたての⼦は体⼒がないため注意しなければならない。
だからと⾔って、世話をたくさんすればいいのかといえばそうでもない。餌のやりすぎや⽔の変えすぎによっても弱ったり死んでしまったりする。
エサ代や温度管理にかかる暖房費、⽔道代などもバカにならない。
どうしてそこまでしてめだかの飼育をすることにこだわるのだろう。
また疑問が浮かび、最初の質問をやっと聞くことができた。
始めたきっかけ
めだかの家を始めたきっかけは、3年前に島根県の伯太町で池に浮かぶ睡蓮の陰に川めだかを⽬撃したことだ。
その時直感的に思ったのが、「か、かわいい。」ということだ。
そこからだ。⼭⽥さんは取り憑かれたように町内外を探し回った。
ある時、他所のめだか屋さんを訪れて様々なめだかに出会い、1万円分のめだかを購⼊した。
それから、⽴て続けに購⼊し、徐々に種類を増やしていったのだという。現在は60~70種類のメダカを飼育している。
2人で一緒にメダカを育てているが、2⼈ともめだかの好みが違うそうだ。
男性・⼥性でも好みがだいたい分かれるようだ。
⽣きがい
そんな2⼈に、今の⽣きがいは何かと尋ねてみた。
「めだかが⽣きがいで、メダカを⼦供や孫のように思っている。みているとつい、我が⼦のように喋りかけてしまう。⾃然と声が出ちゃうのよ。」
優しい笑顔でそう答える康⼦さんからはめだかに対する愛情がにじみ出ている。
榮さんは、「⼈が集う場所をつくること。
めだかの家を始めたことでうちにメダカを買いに来てくれる⼈と出会いがある。
さらに年に⼀度、盆明けの⽇曜にめだか祭りを開催していて、めだかを通して⼈との交流が⽣まれるのが楽しい。」と話す。
みんなが気軽に集まれるようにカラオケ部屋も作ったそうだ。
とにかく仲の良いお⼆⼈。
「これから笑って暮らそう。」
そう2人で決めてから、決めたことを体現して⽣きている姿には⼼を打たれた。

